ストロベリー革命

「何これー……?」

 中からは野菜の種、肥料、家で作ったお米、ばあちゃん特製の毛糸のパンツ、などなどワケのわからないものがたくさん出てきた。

 そして最後は、

『旅立っていく天花へ。

都会で野菜を作るのは難しいが、天花なら出来るぞ!

大切な種と肥料を入れておくわい。

寒い日にはばあちゃんが作った毛糸のパンツをはくんじゃぞ。

天花が都会を畑にするんじゃ!

じいちゃん、ばあちゃんより。』

 大好きなじいちゃん、ばあちゃんからの手紙が入っていた。

「ぅううっ……」

 手紙を読んだ後、天花のホームシック再開である。

 田舎に帰りたい気持ちの方が強くなった。

「どうしたの? 私も手伝うから片付けしよう?」

 直の優しい言葉が胸に突き刺さる。

 ――天花は首を大きく縦に振った。

 他の段ボール箱も開けてみると、衣服やらぬいぐるみやら、あまり必要のないものまで出てきた。

 こんなの入れたっけ!? と人事みたいに思ってしまう。