ストロベリー革命

「だからあたしあの自意識過剰な人キラーイ。なんて言うのかなー、なんかあの人うっとうしいんだもん」

 鋭い毒舌っぷりである。

「う、うっとうしくても伸一様は美しいですわ。顔だけは誰にも負けるはずありませんもの。でも直様のストーカーと聞いたら黙ってはいられませんわね!」

 惚れているのか、いないのかどっちかわからない。

 顔だけしか誉めてもらえない伸一はかなり哀れだ。

 伸一の事を言いたい放題貶していたら、ちょうどチャイムが鳴った。



 昼休みになると、天花は噂の張本人である怜華がいる教室まで急いだ。

 三組の教室まで来てみたけど、そこに怜華の姿はなかった。

「おっかしいなー。どこ行ったんだろー?」

 大抵は教室で読書をしているはずだが、今日に限ってはいないのだ。

「直ぉー、怜華どこ行ったか知らない?」

 天花は直が座っている窓際の席までやって来た。

「さっき教室から出て行ったけど」

「そうなのー? 一緒に探しに行こうよー」