執事と共に聖夜を。

And so this is Christmas
そう、今日こそがクリスマス

The world is so wrong
世界は、相変わらず間違ったままだけど



――来年も、世界は同じように悲劇を繰り返す絶望を感じた。

――それでも、繰り返し流れるこの歌は、幸せなクリスマスが訪れるように、あきらめない祈り。



And so happy Christmas
最高に幸せなクリスマスを
We hope you have fun
私達は願っている、楽しい時間が過ごせますように



――そう願ってくれる両親は、もうここには、いない。






届かないだろう、途方もない祈り。

けれど、祈りたかった。

どんなに無力なことでも。

どんなに届かないだろうとしても。

小さな、自分の世界の為だけにでも。

父の残した銃が、母の残した歌が、与えてくれた暖かさのように、

自分の世界の為に、同じような思いを残せるように。



――祈った。