――そして、扉が開き今に至る。
「……銀玉鉄砲……?」
シラヤナギは、呆然とつぶやいた。
「よくご存知ですね」
恵理夜は銃をくるりと回転させて手渡した。
「かんしゃく玉を打つ銃か」
懐かしいおもちゃなのだろう。
シラヤナギの顔が自然と綻んだ。
「手先が器用だったからな。義兄さんが改造したんだ」
「これもですか?」
「2B弾じゃないか!」
さらに恵理夜から手渡されたおもちゃにシラヤナギでさえも無邪気な声をあげた。
「もうどこを探しても見つかるまいよ。打ってみてもいいかい?」
恵理夜は頷いて春樹に肩を引かれ、一歩下がった。

