「打てるの、かしら」

「きっとこれが弾なんでしょう」


春樹は箱の下に入っていた小さな袋を差し出してきた。


「綺麗……」


鮮やかな色に染められた小さな玉が袋に詰められていた。


「かんしゃく玉、と言うそうですね」

「へぇ、どんなものなの?」

「クラッカーボールのことです。花火の一種で、たたき付けると音が鳴るはずです」

「この銃で撃ったら、陸上のスターターのピストルみたいになるってことかしら」


さすがの春樹も首をひねった。