執事と共に聖夜を。

「すごい」


思わず恵理夜は目を輝かせて言った。


「お褒めいただけるとは光栄ですね」

「どうやったの?」

「作りをよく見れば、意外に簡単だったりするんですよ」


春樹はあっさりとそう言ってもう一つの金属片を手にした。


――かちゃり。


魔法のような一瞬さで、それらはまた金属片となる。


「やっぱりすごい」


無邪気にバラバラになった金属片を見て恵理夜は笑った。

春樹も、表情に穏やかさが滲む。