一歩も動けないまま
僕は此処に立ちすくんだ


進みたくない
亡くなってしまった君と
此処で最期まで


光は行く先を照らす
前へ進めと言うように


進めない
君を此処に置き去りにできない


でも 進まなければ
振り返ることも 思い出すことも
できないんだと知った僕は


座ったままで痺れた足と
一緒に進むと決めた


進まなければ 振り返れない
進まなければ 思い出にできない


君のことは忘れたくない
だから時々
振り返って 思い出にして
忘れないようにする


だから
許して


僕だけ先に 進むことを
僕だけ先に 大人になることを