ジリリリリリリリ……

「うがぁっ!!うるさっ!!」

ばんっ!と手のひらで目覚ましを止めてもそもそ布団にもぐりこむ。半壊状態の目覚まし時計を無視して。

(なんか懐かしい夢見た気がする…)

そんなことを思いながら時間を確認すると、短い針が8のところを過ぎていて長い針が5のところに差し掛かっていた。

「あっ……あれ?今日何曜日だっけ……」
(昨日紗江と遊んだから……月曜だ……ぇ?月曜?)

今日は休日でもなければ祝日でもない。そんな何でもない日に何でもない16歳が行くところ。それは。

「学校!!!そうだ!学校あったんだ!忘れてたぁーーっ!!」