「来秋から..行くんですね」 「そうだね」 榊さんの帰ったリビングに静けさが残る。 分かってるよ。 翔さんに行けと言ったのはあたしだもん。 だから後悔してるわけじゃない。 だけど.. 「寂しい?」 ソファから立ち上がってお茶碗を片付けるあたしに近付いてくる。 イジワル.. この人は本当にイジワルだ。 だからあたしも 「さ、寂しくなんかないです!」 つい意地を張ってしまう。