いつもの優しさはもうどこにもない。


あたしを見つめる瞳は

最初に会った時のような..ううん


それ以上に冷たいものになっている。



「あたし、納得なんて出来ないよ」

「君もしつこいな」


言葉まで

声まで。


もうあたしだけが特別じゃないんだね。


「い、いやだよ」


それでもすがりついてしまうのは

もう知ってしまっているから。


翔さんがあたしにくれたものを。

全部全部知っているから。


別れたくなんかないよ。


「じゃあ何て言えば納得する?他に好きな人が出来たとでも言えばいいのか?」

「ど、どうして..」