必死で頭を下げるあたしに
「な、何言ってるの、柚子」
呆れた声が聞こえる。
そう、だよね、あたし何言ってるんだろうって思うよ。
昨日の今日で何考えてるんだろうって
バカみたいって自分でも思うよ。
でも
二人はちゃんと両想いなんだもん。
通じ合ってるんだもん。
「お願い理恵ちゃん!明後日の夏祭り来て!!」
「行くわけないでしょ?大体あたし言ったよね?昨日なのに..」
「それは..」
「あたしは行かない。あんたと行きたくない」
「理恵ちゃん」
「ごめん、少しだけ時間ちょうだい?一人でゆっくり考えたいの。別にあんたの事
嫌いになったわけじゃないし。でもどうしても一人で整理したいっていうか」
だからそんな必要ないんだってば!!
「理恵ちゃん、あのね..」
「ごめん、あたし先生に呼ばれてるから」
ガタンと理恵ちゃんが席を立って教室を出ていく。
「理恵ちゃん!!」
あたしの声も届かないまま理恵ちゃんは振り向く事もなかった。
「どうしよう..あたし」


