年上王子様とのアリエナイ××②


必死で頭を下げるあたしに

「な、何言ってるの、柚子」


呆れた声が聞こえる。


そう、だよね、あたし何言ってるんだろうって思うよ。


昨日の今日で何考えてるんだろうって

バカみたいって自分でも思うよ。


でも

二人はちゃんと両想いなんだもん。


通じ合ってるんだもん。


「お願い理恵ちゃん!明後日の夏祭り来て!!」


「行くわけないでしょ?大体あたし言ったよね?昨日なのに..」


「それは..」

「あたしは行かない。あんたと行きたくない」


「理恵ちゃん」


「ごめん、少しだけ時間ちょうだい?一人でゆっくり考えたいの。別にあんたの事
嫌いになったわけじゃないし。でもどうしても一人で整理したいっていうか」


だからそんな必要ないんだってば!!

「理恵ちゃん、あのね..」

「ごめん、あたし先生に呼ばれてるから」

ガタンと理恵ちゃんが席を立って教室を出ていく。


「理恵ちゃん!!」


あたしの声も届かないまま理恵ちゃんは振り向く事もなかった。




「どうしよう..あたし」