年上王子様とのアリエナイ××②


「りえ・・ちゃん」

呆然とするあたしに

「友達?」

質問する中村さんにただ頷く。


「止めないの?」

「それは・・」


そこまで口にしたとき、ふと理恵ちゃんと目が合った。

でもそのまま無視されてしまって。


「もういいじゃん!あんたなんかいつまでも片思い引きずってればいいのよ!!」

どんっと祐くんを押して学校の中に入っていった。


「理恵ちゃん!」

急いで追いかけようとするあたしに


「柚子!!」

中村さんの叫び声が聞こえた。


「ごめんなさいあたし、理恵ちゃんの事追いかけなきゃ」

そう返事をして学校に入ろうとすると


「待って柚子!!」


いきなりがしっと腕を掴まれた。