「りえ・・ちゃん」
呆然とするあたしに
「友達?」
質問する中村さんにただ頷く。
「止めないの?」
「それは・・」
そこまで口にしたとき、ふと理恵ちゃんと目が合った。
でもそのまま無視されてしまって。
「もういいじゃん!あんたなんかいつまでも片思い引きずってればいいのよ!!」
どんっと祐くんを押して学校の中に入っていった。
「理恵ちゃん!」
急いで追いかけようとするあたしに
「柚子!!」
中村さんの叫び声が聞こえた。
「ごめんなさいあたし、理恵ちゃんの事追いかけなきゃ」
そう返事をして学校に入ろうとすると
「待って柚子!!」
いきなりがしっと腕を掴まれた。


