そうでした。
約束したんだもんね。
きちんと話をするって。
「あのね。実は」
翔さんに今日あったことを話した。
「そうか、そんなことがあったのか」
「うん、あたし何も言えなくて」
言いながらも今日の事を思い出す。
理恵ちゃん相当悩んでたみたいだった。
ずっと一人で悩んでたのかな。
「それにもしこのまま理恵ちゃんがあたしと友達辞めたいなんて言ってきたら..」
「君たちはそんな簡単なことで崩れるような関係なの?」
そんなの
「違う、って思いたい」
「諦めさえしなければ必ず出来るさ、どんなことだってね」
「うん、ありがとう」
そこまで言うとお互い黙ってしまう。
翔さん、今なにしてるんだろう?
ふと電話口からかさっと紙のめくれる音が聞こえた。
もしかして
「翔さん、お仕事中?」
「あぁ、今急に渡されたんだ。まぁ読んで判を押すだけだから特別大変なわけでは」
「会社・・大丈夫?」
あたしの声に黙り込む翔さん。


