「ゆ~い~?ボーッとしてないで後ろ回してあげないと!」


手元には大量のプリント。



あわわわわ。ついつい考えちゃってた。



だってここ、部活は最強で有名だもんっ!


どの部活とかそりゃ迷っちゃうよ!!


「ゆ~い~?」


「あっ、うんっ。ごめんね?」


謝りながら回した後ろの人は、なんてかわいいの!



「ううん、結衣ちゃん?私は宇治田愛。よろしくねっ!」



笑顔で差し伸べられた手をギュウって握って


よろしくねっ、て言ったらふふっってかわいく笑う愛ちゃん。



かわいいっ。かわいいよぅ。



これから中学生活、こーんなかわいい子と友達になったらもうまじ楽しいに決まってる!



うんうん、enjoyしちゃおうじゃないか!



「なぁ!麻美君!」


調子に乗って、麻美の肩に手を乗せて何度も頷くと



麻美は呆れた顔をしてため息をついた。



「そろそろ恥を知りなさい、恥を。」



お母さんみたいに言う結衣は愛ちゃんと同じように握手して私の頭をポンポン叩く。



「はぁい」



小さい声で呟く私を見て、前を向いた麻美は小さく笑ってた。