私は足をとめた。「私の家ここだから。」廉は私の手を離した。「そうか。あれ?家 電気ついてないけど彩夏の親いねぇーの?」廉は私の家を指で指した。「あぁうん。お父さんが離婚していなくてお母さんは夜の仕事でいないから。いつも1人だよ」廉の顔が急に険しくなった。「なんかごめんな。でも寂しいだろ?」「ううん。全然さみしくないよ。もう慣れたから…」嘘。なれてる訳ない。いつだって寂しかった。でも強がりは慣れてるしそんな嘘をつくのも慣れちゃった。「あんま無理すんなよ。俺1番彩夏が大切だし寂しかったらいつでも飛んで行くから」そう言ってぎゅっと抱きしめてくれた。すごくすごくあったかい。こんな気持ち久しぶりだった。こんな私を愛してくれてる。抱きしめてくれる。「ありがとう」私も廉の背中に手をまわした。この時間がずっと続けばいいのに…。
翌日
「はぁぁ~。眠いし…」私はあくびをし登校していた。まじ眠い。昨日は廉とずっとメールしてて眠れなかった。でも学校は行きたい。早く廉に会いたい。今すごい幸せかも。私はボーっと歩いていたら後ろから声がした。「やっほぉ~。彩夏!」美月がハイテンションで向かってきた。「おはよぉ~~。」「どうしたの?目の下クマ!寝不足?」嘘!?クマなんかできてんの!?「あはは…。実は寝不足なんだ」美月は首を横にかしげた。「なんで?いつも10時には寝る彩夏が寝不足なんて…絶対理由があるんでしょ~!?」鋭い目つきで見てくる。マジ!?ばれてる?まぁー美月は親友だし言ってもいいか。「実はね…あんまり言ってほしくないんだけど、神木廉と付き合ったの」私は耳元でささやいた。「えーーーーーーーーーーーーーー!?まじでぇ!?」そりゃ驚くか。美月は廉の事気にいってたみたいだったし。「うん。」「どっちから?」興味しんしんに聞いてくる。「最初は廉から言ってきたんだけど、なんか私断って…。何日かして気付いたの。私 廉の事好きだって」「そっか。やっぱ男嫌いとか無理だよね。神木先輩は軽いけど なんか任せれるかも」