やっと自分の気持ちの素直になれた気がした。「そぅか。じゃぁ今の彩夏には俺は見えてないって事だな。俺は頑張っても無駄だし。諦めるわ。急にきれてごめんな?怖かっただろ?」私はコクリとうなづいた。「ごめんね」空雅君は出て行った。私わかったよ。廉君が好きなんだ。早くこの気持ち伝えたい。私はケータイを取り出した。廉君のメアドは知ってたけどメールはした事がなかった。初めて打つメールの緊張が止まらない。<彩夏。あの…急だけど今から会えない?>♪~廉君<おぉー。どした??> <話したいことがあるの>♪~廉君<わかった。今どこにいる?> <今は学校。屋上にきてほしいんだけど>♪廉君<了解。すぐ行くから待ってろよ>私は早足で屋上に向かった。ドアをあけても誰もいなくて私1人だった。廉君まだ来てないな。当たり前か。ヤバ!気持ちをつたえるのにこんなにも胸がドキドキする。緊張が止まんない。しばらくしてからドアが開いた。私は視線をドアの方へ向けた。「よぉ。俺に何の用?まぁ~彩夏ちゃんの話なら絶対聞くけどな♪」いつもと変わらない様子だった。「うん…。あのね…」なかなか言えない。口がうまく動かない。「私 やっと自分の気持ちがわかったの。本当に好きな人ちゃんとわかった。私…廉君の事が好き!」やっと言えた。恥ずかしくてうれしくて複雑な気持ちだった。廉君は完璧に驚いた様子だった。「まじで!?彩夏ちゃんが俺の事を?まじでうれしーんだけど!俺でいいんか?」「うん。廉君がいいの」これが素直な気持ちだから。廉君なら信じられる。もぅ1人じゃないよ。「ありがとな。彩夏」廉君は強く私を抱きしめた。私もそっと後ろに手をまわした。空雅君ごめんね。でも私廉君と幸せになるからね。だから空雅君も他の女の子と幸せになって…。「私こそありがとう。廉」なんとなく廉って呼ぶのはぎこちない。私たちは手をつないで帰った。