ドキドキしてる……。


なのに、なぜか、心地よくて……。


雪夜先生のいつもの強気な言い方も、嬉しいって感じてしまうほど……。



「ゆ……きや、せ……好き……」




それを声に出して伝えたけど、少し震えてしまった。


緊張――…。


だけど、先生から目を離さないわたし。


見て

見てもらいたい。



ジッと突き刺すような、先生の鋭い瞳


なのに、優しさを感じる。



だ……から……?



緊張してても、大、丈夫――。


わたしでも。


堂々と、出来る……




「目を、閉じないなら、ちゃんと俺だけを見てろ――」




ぶっきらぼうに、
吐き捨てるように言った、雪夜先生――。


わたしが考え事をして、上の空に見えましたか?

だけど。


余裕をくれるのは、雪夜先生――。



ちゃんと。見てます。


目を離したくないから……。



先生の優しさは、全部


全部、見ておきたい。





言葉とは、うらはらな優しいキスが……。



わたしの心臓の音。

ときん、ときん、


ゆっくり。

やさしく。

……。

重なってく。


雪夜先生は、わたしを本当に優しげに抱きしめてくれる。





「雪夜せん……せ……が、すごく、きれー……」






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