「ふぅっ、終わったね〜。一緒に拾ってくれてありがとう。

………じゃあ、私行かなきゃ。」


「うん。」


「…大谷君は行かないの?」


「うん。途中から参加しても変に思われるだけだし、俺と遠藤が一緒に教室入ったら先生だって良い顔しないだろ?


それに髪のことで何か言われるの嫌だから。」


「そっか。

……大谷君の髪ってきれいだよね。地毛なんでしょ?」


「えっ!!何で知って…」


「あ!!も、もう行かなきゃ!!」

バタバタと慌てながら遠藤は教室に戻っていった。


不思議に思ったが、遠藤に俺のことを知っていてもらえた、ということの喜びの方が強かった。