「私が……捕まえられるのは……いつも桐谷君よね…」

息を切らす京先生

そりゃあわざと遅く走ってますから。


「……俺と陽人の運動神経は大差ないはずだけどなぁ…章斗は別格だけど。」

苦笑いをした。

けど、この苦笑いは仮面。
仮面を外せば、京先生に腕を掴まれてドキドキしている俺がいるはず。


「永田君は『クール王子』らしいじゃない?」


「何それ!?」


「あら?知らないの?女の子の間でそう呼ばれてるんだから。

大谷君は『ふんわり王子』

桐谷君は『元気王子』なんだって」

ニコニコ笑いながら京先生が聞いたことのない情報を言った。


でも…待てよ?