俺は足をピタリと止めて、遠藤の方に向き直す。


「………」


「あの…メールは、しなかったんじゃなくてできなかったの!!

私、前から大谷君のこと好きで…大谷君からアドを貰えた時は、ホントに嬉しかった!!



…でも大谷君は優しいから、優しさからアドをくれたんでしょ?


けど、私は優しさだ、親切だ、ってわかっててもドキドキしたの。

……しかも、大谷君にメールしようと思ったら指が勝手に『好き』とか書いちゃうから…

メールできなかった…」