「知ってますよ?だから何ですか?」


「……大谷君を当てないんですか?」


「ああ。別に生徒が授業に出ていて珍しいことなんてないですから。

それに僕は仲里さんを当てようと決めてましたから。

…なんならあなたも当たりますか?」


「いやいや!!遠慮しておきます!!」

アハハハハと教室内に笑い声が響く。


《……森坂先生…いい奴じゃん。》

口角が少し上がっていることを感じながら授業を受け続けた。