意地悪てぃーちゃー

省吾さんの店に着くと、うち等は個室みたいな席に案内された。


「心ちゃん。久しぶり。会いたかったよ~。」


省吾さんはうちの手を握っていた。
本間に格好いいな~。


「省吾。その汚い手を心から離せ。心も照れすぎや。」


「何?優弥妬いてんのか~?…って、お前は心ちゃんの彼氏か。」


荒木ちゃんとうちは、二人のやり取りを見ながら爆笑した。
やっぱ仲いいねんなぁ。


「おふざけは置いといて、ご注文は?」


「「「オムライス」」」



あっ・・・・・・
みんな同じメニューや。


「はいよ。お前等そんなに、俺のオムライス気にいったんか~。」


省吾さんは嬉しそうに、厨房へ戻って行った。


「心~。お前ちゃんと勉強してるか?」


……………………げっ。
夏休みに入って補修以来、勉強してへん…。
やっぱまずいかな?


「んっ…まぁ人並みに。」


「嘘つけ。さては勉強してへんな。しっかりしろよ受験生。」


バレてたか…。
井澤には嘘つかれへんなぁ~。


「北沢~。英語もわからん所あったら、聞きにおいでな。」


「はーい。ありがとう。また聞きに行きます。」


勉強がんばらなな~。
高校行きたいし、今日からがんばろ。