意地悪てぃーちゃー

「よっ不良娘。英語科準備室で、じっくり話聞かせて貰おか。」


荒木ちゃんはいつも通り、ニヤつきながら準備室に向かった。

てか、荒木ちゃんが準備室使ってたんや。
うちは不意にいろんな事を思い出してた。



「さて北沢さん。全部話して貰おか~。」


「あっ…その…す、好きです。」


うちは照れながら、荒木ちゃんに話してた。
荒木ちゃんは優しく微笑んでいた。


「やっと認めたな~鈍感娘。俺は、お前の味方やからな?」


「鈍感ちゃうもん。はいはい。もう諦めよって思って…。」


諦めるつもりやった…。
井澤とは今のままで居りたかった。


「はぁ。なんでそんな事言うかな~。ちゃんと自分の気持ち大事にしなさい。」


「でも、井澤には…」



荒木ちゃんはため息をつきながら、笑っていた。


「でもじゃない。好きやったら、強引に振り向かせなさい。って、教師が言う事ちゃうけど…。」


「…うん。荒木ちゃんありがとう。」



荒木ちゃんの言葉は、うちの中にすんなり入ってきた。