意地悪てぃーちゃー

自分の気持ちに向き合えかぁ…。

うちは生徒会室で一人考え込んでた。


うちは井澤の事が好きなんかな~?
でも井澤には好きな人が居って、うちの担任で教師でどっちにしろ叶わんやん…。


好きじゃない。
絶対好きにはならん…。



「おーい…心。さっきから何一人で、百面相してんねん。」


声がした方を見ると、井澤が立ってた。


「えっ…普通の顔やし。先生こそいつからそこ居ったん?」


「んっ?荒木ちゃんが物凄い勢いで帰ったから、気になってさっき来たばっかやで。何かあったか?」


荒木ちゃん行ったんや。
向き合えるといいな。


「荒木ちゃんの恋ばなしてた。先生、荒木ちゃんの事知ってた?」


「知ってたよ。それと帰った事、関係あんの?」


この空気が、さっき我慢してた涙を引き戻す。

いつの間にかうちは、泣いていた。


「えっ…ちょっ…どうした?荒木ちゃんになんか言われた?」


「ううん。そうじゃない。ただ、荒木ちゃんの前で我慢してたのが溢れ出しただけ…。」


井澤はそんなうちの隣に静かに座った。


…ドクッドクッ


うちの心臓がうるさく鳴りはじめた。