意地悪てぃーちゃー

「まぁな。俺にだって好きな人ぐらい居るわ。」


お前や…心。
心は目を輝かせると同時に、どこか寂しそうやった。


「へぇ~。告らんの?ってか、どこの人?何歳?」


「はぁ~。まぁ時期に…。そこは全部秘密や。歳は年下かな~。」


本人相手に言えるわけ無いやろ~。
俺は、平然を装うのに必死やった。



「秘密とか…。付き合ったら、教えてな。ってか、逢わせてや。」


それは…無理や。
俺は教師。

俺には高橋と同じ事は出来ひん。



「ん~。まっそこまで発展したらええけど。俺もな、好きやって最近気付いたからな~。」



「へぇ。先生、鈍感やな~。てか、女の人の気持ちは?先生のこと好きじゃないん。」


無邪気に笑う心。
お前は高橋の事が…好きなんやろ?


「鈍感かぁ。女の人は、どう思ってるんやろな。でも、忘れられへん人が居るっぽいねんなぁ。その人も、また鈍感やわ。」


「へぇ。先生が強引に振りむかさな。そんなん所詮、過去やって。あっ…偉そうにごめん。」


お前の事や言うねん。
所詮過去か~。

それでも俺は、お前の担任で教師や…。
簡単に強引には出来ひん。
けど・・・・・・



「そうよなぁ。最近、強引に頑張ってるねんけど全く効果無いねん。まぁ頑張るわ。さて、帰るか。」


俺は無意識にいろんな事をしてた。
修学旅行の時も、膝枕とか心じゃないとせえへん。
それに抱きしめてもうたしな…。


その時点で、教師としてアカンか。
でも心は何も言わん。


俺はコンビニに止めてた車を走らせて、心の家に向かった。