意地悪てぃーちゃー

「えぇ~。心、省吾と仲良くなるもん。俺、寂しいねんからなぁ。」


冗談っぽく言うてみたけど、結構本音に近い。
今日、寂しかったし。


「はっ?先生はうちの彼氏か。冗談きついわ~。」


そうやな~。
俺は先生やもんなぁ。


しばらく俺が黙ってたら、心が心配そうな顔でこっちを見ていた。


「やっぱ心は冷たいなぁ。まっ心ちゃんみたいな、可愛い彼女やったら大歓迎やけどなぁ。でも、心は素直ちゃうからなぁ。」


俺ーーーーっ。
何言うてんねや…。

こんなん言うつもりじゃなかったのに…。


「はいはい。素直じゃなくてすいませんねぇ。可愛い彼女、がんばって探し。」


ですよねぇ。
冷たくされますよね…。
俺はちょっと心の答えに、期待してたんかもしれん。


「はいはい。まっ時期に出来るけどな。」


心は少しびっくりした表情を浮かべていた。


「どういうこっちゃ?うち初めて聞いてんけど。詳しく聞かせてや~。」


心は俺の話に興味を持ったんか、目を輝かせていた。
うわ~。

冗談で言うてみてんけどなぁ。


だって俺には・・・・・



“お前、心ちゃんの事好きやろ?”


さっきの省吾の言葉が、俺から離れへん。


目を輝かせながら俺を見る心。


俺は決して気付いてはいけない想いに気付いてしまった。