意地悪てぃーちゃー

「はいはい。まっ時期に出来るけどな。」


うちは井澤のその言葉に、びっくりした。
井澤の恋バナって聞いたことない。


「どういうこっちゃ?うち初めて聞いてんけど。詳しく聞かせてや~。」


井澤は少し困ったように、照れていた。
あぁ…本間に好きやねんなぁ。

なんとも言えん複雑な気持ちになった。


「まぁな。俺にだって好きな人ぐらい居るわ。」


「へぇ~。告らんの?ってか、どこの人?何歳?」


「はぁ~。まぁ時期に…。そこは全部秘密や。歳は年下かな~。」


そっか。
今思えば、井澤も恋ぐらいするか~。
でも、なんか複雑やな。
それに年下って…。


「秘密とか…。付き合ったら、教えてな。ってか、逢わせてや。」


「ん~。まっそこまで発展したらええけど。俺もな、好きやって最近気付いたからな~。」


「へぇ。先生、鈍感やな~。てか、女の人の気持ちは?先生のこと好きじゃないん。」



いつの間にか、車はコンビニの駐車場に止まっていた。
ゆっくり話す為かなぁ。


「鈍感かぁ。女の人は、どう思ってるんやろな。でも、忘れられへん人が居るっぽいねんなぁ。その人も、また鈍感やわ。」


「へぇ。先生が強引に振りむかさな。そんなん所詮、過去やって。あっ…偉そうにごめん。」


「そうよなぁ。最近、強引に頑張ってるねんけど全く効果無いねん。まぁ頑張るわ。さて、帰るか。」


そしてまた、車は走り始めた。
井澤の好きな人って、どんな人なんやろなぁ。
やっぱ可愛いんやろなぁ。