意地悪てぃーちゃー

「どうって…先生やん。理解者やとは思う。でも、先生以上でも以下でもない。」


「へぇ。俺はな、恋愛に生徒も教師も関係ないと思う。恋っちゅうのは、事故やからなぁ。」



荒木ちゃんは、少し切なそうな表情を浮かべていた。


「深いなぁ。もしかして、荒木ちゃんもそっち系の恋あったん?」


「んっ。秘密。あっ井澤先生や。」


気になるけど、井澤が車に乗った。
荒木ちゃんの表情的に、なんか昔にあったんやろなぁ。


「井澤先生。ごちそうさまでした。」


「あっ先生~ごっそーさん。」


「どういたしまして。さて、帰りますか。」


そして車は走り始めた。
車内は行きと変わらず、騒がしかった。


しばらくして車は学校の前に止まった。
荒木ちゃんだけが降りて、うちは家まで井澤に送ってもらうことになった。


「心~省吾がまたおいでって。」


「やった~。先生また連れてってなぁ。」


うちは笑顔で井澤と話していた。
井澤に連れてってもらわな、行かれへんし…


「えぇ~。心、省吾と仲良くなるもん。俺、寂しいねんからなぁ。」


「はっ?先生はうちの彼氏か。冗談きついわ~。」



・・・・・・・・・


えっ?この無言は何?
まずい事でも言ったっけ?


「やっぱ心は冷たいなぁ。まっ心ちゃんみたいな、可愛い彼女やったら大歓迎やけどなぁ。でも、心は素直ちゃうからなぁ。」


「はいはい。素直じゃなくてすいませんねぇ。可愛い彼女、がんばって探し。」