意地悪てぃーちゃー

「はっ?心のどこがズルいねん。」


「だって、ずっと井澤せんせぇと一緒やん。それに北沢さんだけ名前で呼んでるし。亜美だって…。」


うわ~これが修羅場ってやつ?
糞面倒くせぇー。
うちは笑いを堪えるのに、必死やった。


「はぁ。全部心は何もしてないわ。大人の事情やからしゃーないやろ。名前やって俺の勝手やん。とりあえず、コイツも調子悪いから、自分の席戻って。」


井澤がそうキッパリ言うと、ぞろぞろと自分の席に戻っていった。
…ってか、井澤ふてこっ。


「心~うるさして悪かったなぁ。大丈夫か?」


「大丈夫やで。ってか、先生ふてこ過ぎるやろ。」


うちはもう笑うしかなかった。
井澤って、なんか冷たいとこあるよな。


「はっ?だってあっち系苦手やもん。心のことも言い出したから、本間に耐えれんくてな…。」


「まぁうちも苦手やけど…。絶対、今頃席で泣いてんで?」


「知らんがな。まぁモテ男は大変やねん。」


あぁ~出たで。
どっからの自信やねんな。


「はいはい。それはよかったですねぇ~。」


「やっぱ心やわ~。さっ、打ち合わせしよか。」


そう言って、井澤はうちにプリントを差し出した。
うちはそれを受け取って、読み始めた。


「まぁプリントに書いてる通りやねんけど、即興で挨拶考えれる?」


「うん。ってかこれって実行委員の仕事じゃ…。」


明らか、生徒会の仕事じゃ無かった。
まぁいいけど…。