意地悪てぃーちゃー

それから生徒会室に戻ると、井澤のスパルタ特訓が始まった。


しばらくずっと特訓されてるうちに、だんだん形になってきた。



「おっし…
ラスト1回読んで終わろか。」


そしてうちは、今まで以上にしっかり読んだ。


「おぉ~中々ええやん。

明日はバッチリやな。
んじゃ練習終了。」


「やっと終わった~。
先生…ありがとうね。」


もうこの部屋に来る事は、無いやろなぁ。


「いえいえ。

なぁ…心。
心は明日で卒業やな。」


「んっ?そうやなぁ…

あっ。先生寂しいん?」


なんていつもみたいに、冗談っぽく聞いてみる。


「そりゃ寂しいけど…

心も寂しいやろ?
俺に会えんくなるから。」


「うわぁ…気持ち悪っ。

みんなと別れんのは寂しいよ?
先生は…別に。」



素直になれん自分が居った。
本間はめっちゃ寂しいよ…井澤。


「素直ちゃうなぁ…
まっ…心の気持ちはわかってるけどな。

んじゃそろそろ帰ろか。」