意地悪てぃーちゃー

井澤はまたため息をついて、うちを見た。


「今はわからんくてもいいわ。

とりあえず、俺以外の男の部屋には簡単に入らないこと。

わかった?」


「うん。

ってか、先生の部屋はなんでいいん?」


うちは井澤に意地悪したくなった。
いつもいつも、やられっぱなしやったら悔しいやん。


「んっ?

俺は心の“先生”で、心は俺の“生徒”やから。」



聞かんかったらよかった。
やっぱうちは、井澤にとって生徒でしかないねんなぁ。

…って、そうじゃなかったらアカンけど。



「おーい。心?
どうした?」


「なんもないよー。

ってか、先生ん家ってゲームないん?」


うちはとりあえず、違うことに集中したかった。


「あるで。

んじゃ、対戦しよか~。」


井澤はコタツから出て、ゲームをセットし始めた。


「おっし。

巻けたら罰ゲームな。」


「望むとこやし。

絶対勝つから~。」