意地悪てぃーちゃー

そんな事をしてると、うちの携帯が鳴った。

あぁ~電話か。
うちはディスプレイを見て、一瞬出るか迷ったけど電話に出た。


《あっもしもし?》


それは紛れも無く、高橋ちゃんやった。


《もしもし。》


《よかった。出てくれへんかと思った。》


久々に聞く高橋ちゃんの声は、前と変わらず優しい声やった。


《そこまで薄情ちゃうもん。ってか、いきなりどうしたん?》


《んっ?心、明日私立やろ?まぁ俺から、エールでも送ろかな思って。》


《なんや~。もっと大事な事かと思ったわぁ。でも、ありがとうね。》


《お前なぁ…。俺、電話掛けるんめっちゃ緊張してんからな?まぁ気楽にやって来い。あんま力むなよ?》


高橋ちゃんの優しさは、やっぱ相変わらずやった。


《ぷっ。緊張って…高橋ちゃんが?うん。頑張ってくるわ~。》


《俺だって、人並みに緊張するの。笑いやがって…。心なら大丈夫。もし全部落ちたら、井澤に引き取って貰え。》


《高橋ちゃん。受験前に落ちるとか言わんとってや~。冗談きついわ。引き取って貰いません~。高橋ちゃんのが、そろそろ引き取り手見つけな。》


いつの間にか、前以上に仲良くなってる気がする。
お互い少しずつ前に進んでんのかな…。


《はいはい。素直ちゃうねんから。うっさいわ。俺は結婚願望無いだけです。俺が本気出せば、一人や二人簡単に落とせるもん。》


《うわ~。ただの言い訳にしか聞こえへん。高橋ちゃん?お疲れ~。》


《くっそ~。心も生意気なったなぁ。井澤の影響か?まぁ話し逸れたけど、結果報告待ってるからな。》


《はいはい。生意気ちゃうし。了解。んじゃそろそろおやすみ。》


《おう。おやすみ。》

うちはそのまま電話を切って、寝る体勢に入った。