意地悪てぃーちゃー

「はい。今日は俺が居るし。あの教頭がちょっと頭固いだけやから。気にすんな~。」


「うん。先生飛ばされたりせえへんよな?」


それが一番の不安やった。
卒業したら一緒かも知れんけど、井澤にはまだまだ中学に居って欲しい。


「大丈夫やろう。ってか、心は卒業やん。まっ気にすんな。」


なんやろう…?
なんかどっか引っ掛かる。

まさか井澤、うち等の卒業と同時にどっか消えんよな?
それは無いやんな…。


「おーい。北沢~。今日は俺も居るねんからな。二人の世界に浸るなぁ。」


「あっ…わかってるわかってる。ってか、荒木ちゃんは彼女と最近どうなん?」


「んっ?会ってないもん。それにアイツも受験やからな~。」


鏡越しに見る荒木ちゃんの顔は、めっちゃ照れてた。

うわ~…
なんかええなぁ。


「荒木ちゃん。ちゃんと電話ぐらいはしてるやんな?」


「まぁ…ちょこちょこな。アイツの息抜き程度にしてるよ。うわ~恥ずかしっ。俺より、井澤先生はその後どうなんですか。」


荒木ちゃんは若干ニヤニヤしながら、井澤に話題を振った。


「なんも無い。ってか、しばらく恋愛はしいひんかな。」


「えっ・・・?先生、相当ヒドイ振られ方したん?うわ~ドンマイ。」


「うっさい。振られて無いしな~。そう言う心はどうやねん。」



うちに振られても・・・。
本人目の前にして何を話せと?


「んっ?今のうちの恋人は勉強やからなぁ。やっぱ浮気はアカンやろ?」


うちがそう言うと、前の二人は大爆笑やった。
いやっ…そこまで笑うことないやん。