意地悪てぃーちゃー

「よく頑張りました。明日は補習やな~。その後残る?」


「ん~…先生も仕事あるやろ?明日はそのまま帰る。」


自分の要求ばっか言うてられへん。
だって井澤は『みんな』の先生やもん。


「本間、そう言う所遠慮すんなぁ。俺の仕事とかたいした事無いわ。俺に遠慮せんでいいの。わかった?」


「はーい。でも、明日は補習終わったら家帰る。他の教科やりたいし。」


井澤はたいした事無い言うてるけど、3年の担任は忙しいって事知ってる。
それに部活の顧問やって、生徒会もやってたらいつかパンクする。


「なぁ心?俺に気遣ってくれてありがとうな。お前、どこまでええ奴やねん。」


「別に~気遣ってないし。ただ数学ばっか勉強してたら、偏るやん。それだけ。うちと先生の間に、遠慮とか無いんやろ?」


うちの照れ隠し。
素直になられへんねんなぁ…


「そうやな。そんな心にたっぷり宿題を出したるわ。チェックしてる所、明日の補習までにやっておいで。わからん所は補習のときでも教えるわ。」


「げっ・・・。わかった~。んじゃ先生今日はありがとう。また明日。」


「お疲れさん。風邪ひかんようになぁ。また明日。気をつけて。」


うちは井澤に手を振って、そのまま生徒会室を後にした。


帰り道うちはいろんな事を考えてた。

もう何ヶ月かで卒業やねんなぁ。
今日みたいに井澤と二人でしょーも無い事言い合うのも、卒業したら無くなるんかぁ。

やっぱ寂しいなぁ。


そんな事を考えてるうちに、あっちゅう間に家に着いた。

今はまず受験や受験。
頑張って絶対受かる!!