意地悪てぃーちゃー

静かな生徒会室には、うちのシャーペンの音だけがカリカリと響いていた。


チラッっと井澤の方を覗くと、座ったまま井澤は眠っていた。

あぁー最近忙しいんやろなぁ。
寝顔は全然イケてるのにな~。

うちはしばらく井澤の寝顔を眺めながら、そんな事を思っていた。


「何?俺の顔になんか付いてる?」


寝てたはずの井澤がいきなり目を開けて話し出した。


うわっ・・・
最悪。


「別に~。寝てたんじゃないん?」


「んっ?ずっと起きてたよ。心の熱い熱い視線にも気付いてたし…。」


本間に最悪…。
見んかったらよかった。


「別に先生の事なんか見てへんし。」


「ふーん。心は素直じゃ無いな~。で、プリントの進み具合は?」


「まずまず。ってか、何時まで先生と勉強するん?」


今思えば、かれこれ2時間ぐらいここに居る気がする。
まぁ集中は出来るけど…


「んっ?そうやな~。今日はこのプリント終わるまでや。あともうちょい。」


「はーい。」


うちは今まで解いてたプリントを最後まで仕上げた。
井澤に丸付けして貰って、今日の井澤との勉強会は終わった。