意地悪てぃーちゃー

「しーん。まだ怒ってる?

マジ悪かった。
ジュース何がいい?」


「別に怒って無いし。

なんでもいい~。」


そこまで怒って無いけど、素直になれへん自分が居った。


「ったく。ちょい待ってて。」


井澤はそのまま、自販機まで走って行った。
本間にジュース奢ってくれるんや。


しばらくすると、井澤は笑顔で戻って来た。


「ほれ。寒かったやろ?これ飲んであったまり。」


そう言ってうちに渡したのは、あったかいココアやった。


「ありがとう。先生って、意外に優しいよな~意外に。」


「お前なぁ…意外には余計や。俺は常に優しいぞ。心やったらわかるやろ?」


何言うてんねん…
井澤には優しいのカケラも無いやろ。


「先生…冗談は顔だけにしとき。そろそろ寒いし、帰ろっ。」


「本間冷たいなぁ。よしっ帰るか~。」


井澤が車の鍵を開けて車に乗ると、うちも井澤の車に乗った。

久々に乗る井澤の車に、ちょっとドキドキした。