意地悪てぃーちゃー

うちはしばらく井澤の顔が見れんくて、ずっと俯いてた。

早く鳴りやめ心臓…


「心…気分悪いか?どーした?」


「へっ?大丈夫大丈夫。ぼーっとしてた…。」


うちは必死に平然を装って、井澤に笑顔を向けた。
危ない危ない…。


「ビックリするやんけ~。おっ…そろそろ集まりそやな。俺、チャリ取って来るわ~。」


井澤はうちの頭をくしゃくしゃってして、チャリを取りに行った。


はぁ~。
井澤と居ったら、ペース狂うわ。


「北沢さーん。俺の存在忘れてへんか?てか顔真っ赤ですけど…。」


「あっ…忘れて無いよ。これは焼けただけです。日焼けすると赤くなんねん。」


苦し紛れの言い訳…
てか荒木ちゃんの存在忘れてた。


「へぇ~。本間に北沢って、嘘つくの下手やなぁ。もうちょい素直になりや?てか後で大事な話あんねんけど、打ち上げ終わってから電話してええか?」


「めっちゃ素直やし。了解。全然いいよ~。」


荒木ちゃんはうちの答えを聞くと、微笑んでうちから離れた。