意地悪てぃーちゃー

「あのっ、体育大会終わったら僕が送って行きます。心さんにとっては最後の体育大会です。どうか最後まで、居らしてあげられないでしょうか?」


井澤…………。
中々いい事言うやん。

母さんはうちと井澤に負けたのか、半分呆れていた。


「わかりました。井澤先生すいません。心をお願いします。」


「いえ。僕こそいきなりすみません。わかりました。責任を持って、送ります。」


母さんはそのまま、頭を下げていた。
そして、無理はアカンでとだけ言って帰って行った。


「先生ありがとう。」


「いえいえ。まぁ無理すんなよ。」


うち等が生徒会席に戻る途中やった…。
突然誰かに呼び止められた。


「…心っ!!」


声がした方を見ると、高橋ちゃんやった。

うわ~最悪。
会いたく無かったのに。


「高橋先生、来てたんですか。お久しぶりです。」


「あっうん。久しぶり。てか冷えピタって…熱あるんか?」


うちは今すぐ、そこから立ち去りたかった。
今さら高橋ちゃんと話す事は何も無い…。
うちはもう前に進んでるから。