意地悪てぃーちゃー

生徒会室に入ると、そこにはもう井澤がいた。


「呼び出して悪いな。あのさ…。」


「知ってるよ。高橋ちゃんやろ?」


井澤はビックリしたような表情を浮かべていた。



「高橋に会ったか…?」


「ううん。柚子から聞いた。先生は来る事、知ってたん?」


真っ直ぐ井澤の目を見た。
知ってて黙ってたん…?


「知らんかった。さっき偶然あって知ったんや。今は荒木ちゃんと話してる。高橋が、会いたいって…。」


えっ……………
うちは何とも言えんかった。

ビックリしたからもあるけど、井澤の表情が悲しそうやったから…。


井澤は一体、何を思ってんの?
なんでそんなに悲しそうなん…?


「ふーん。もうどうでもいいよ。やけど、うちからは会いに行かん。」


「そうか。てか、ダンス良かったわ~。お前、熱大丈夫なんか?」


さっきまでとの井澤とは違って、いつもの井澤に戻っていた。


「ありがとう。熱…?何それ美味しい?」


「アホか。とりあえず、熱測りに行こか~。」


うちはそのまま保健室に連れて行かれた。