意地悪てぃーちゃー

“ありがとうございましたー”


全員が揃えて言うと、体育の先生を胴上げした。

これが毎年恒例の、先生へのサプライズ。


体育の先生はボロ泣きで、女子の中にも泣いてる子が居った。


そしてそのまま退場した。
一応これで、午前の部は終わって昼休憩に入った。


柚子と舞と教室で弁当を食べながら話していた。


「あっ心、知ってる?今日、高橋先生来てんねんで。」


……………………えっ
高橋ちゃんが…?


うちは熱のせいかはわからんけど、ちょっとフラっとした。


「そうなんや~。知らんかったし。」


「3年のクラス席に来てん。最後まで居るって言うてたし、生徒会落ち着いたらクラス席おいで。」


うちは平然を装って、笑顔で頷づいていた。


この事、井澤は知ってるんやろうか…?


そんな事が頭の中をぐるぐるしてると、校内放送が流れた。


“3年3組 北沢さん。3年3組 北沢さん。至急、生徒会室まで”


うちは放送の通り、生徒会室に向かった。
何の呼び出しかわかってる…。