意地悪てぃーちゃー

「ん~美味い。心もレモンいるか~?ほれ。」


井澤はうちの前に、スプーンを出した。
うちはそのまま、それを食べた。

…恥ずかしっ。


「レモンも美味いやろ~?あぁ…心照れてる。」


「イチゴには勝たれへんな。照れてへんし。焼けただけやし。」


あぁ~
そりゃ照れますがな…。


「ふーん。焼けただけか~。さっきまで赤なかったのになぁ。」


「げっ…。…そうですよ~。照れましたよ。照れました~。」


うちはそれしか言えんかった。
井澤には勝たれへん。


「素直でよろしい。へぇ~照れたんか。可愛いやっちゃ。」


「ストーップ。優弥ちょい来い。心ちゃんは一真っちと話なさい。」


省吾さんは井澤を連れて、席から離れた。
隣を見ると、満面の笑みを浮かべてる荒木ちゃん…。


「北沢ぁ。ラブラブすんなよ~。なんか二人、本間に初々しいな。」


「してませーん。てか、普通やん。」


「どこがやねん。それでもまだ、教師と生徒やもんなぁ…。」


仲いいだけや。
井澤にとったら、数多く居る生徒の一人やもんなぁ…。

そう思うと、なんか寂しくなった。
やっぱ諦めるべきよな…