響け、空に―

《今までいろんな話をしてたから忘れてたけど、私……ケンカしてきたんだった。》


駅から家までゆっくり歩いたが、さすが歩いて五分。すぐに着いてしまった。


勢いよく扉を開けて家に入る。

「お、お帰り笑美子」

母親が玄関に出てきた。

「遅かったわね。」


「………」

無視してローファーを脱ぎ、家にあがる。


そのまま部屋に行こうと階段を上がりかけた時、下から母親が

「一度、家族で話し合いましょう?」

と言ってきた。