響け、空に―

「え、笑美子ちゃん…」


「教えてください!!」


「……ここじゃあ孝に聞こえるから、リビングに…」

二人でリビングに移動してソファーに座った。


「…孝は……孝は……


あと一ヶ月くらいらしいわ」


「えっ…?たったそれだけ…?

病気は…孝の病気は何ですか!?」


「ガン…らしいの。しかも末期ガン。気づくのが遅くて…!!」


「そんな…嘘でしょ…?」


「私だってそう思いたいわ!!でも…でも現実だったのよ!!」


「…このこと、孝は?」


「病名は知ってる。けど、余命は知らない、知らせてないもの…」