響け、空に―

「何怒ってるの?」


「いや別にぃ」


「嘘!!何か怒ってるでしょ!?」


「だってお前の笑顔は俺だけのもの…」


ぼそぼそ言っていて、私には聞き取れなかった。

「何?」


「…いや!!何でもない!!

ところでさぁ、そのコンビニの袋の中、何が入ってんの?」

話題をそらされた…


「これはスポーツドリンクだけど……」

袋からペットボトルを取り出して孝に見せる。


「おっ!!俺の好きなやつだ!!くれよ!!」


「別にいいけど…はい。」


「サンキュー!!」

孝は私の手からペットボトルを受け取って、ごくごくと勢いよく飲み出した。