響け、空に―

「あはは、実は…」

私が言いかけたところに孝の声が飛んできた。


「おーい、笑美子はもう来たんだろ?」


「はいはい!!今お通しするわよ!!

んもぅ、うるさいわねぇ…。笑美子ちゃん、後で聞かせてね?」


「はい、じゃあ後で」

階段を駆け上がり、孝の部屋に入った。


孝は部屋に入った私を見た途端、孝が吹き出した。


「な!?何!?」


「いや、だってお前さっき…ぶふっ!!」


「何なの!?」


「この家の前を全力で……ははっ!!」

言い終わらないうちに、孝は再び笑いはじめた。