響け、空に―

「じゃあどうして私を無視してたの?」


「だってそうしないと……ねえ?…」

その子が周りの子達に同意を求めると、皆は「うんうん」と首を縦に振った。


「だから……何なの?」


「だってそうしなきゃ男子がみーんな高木さんのこと好きになっちゃうじゃん!!

せっかくの青春に彼氏ができないなんて悲しすぎるよぉ!!」

その子が泣き真似をすると、周りの子達もやり始めた。


この事孝に話したら、面白がるだろうなぁ…


………あれ?

何で今、孝のことが出てきたんだろう…