「速いー」

階段を急いで下っていく。


入江君は空を見上げていた。



私は追いかけるのを止めて、再び空を見た。



《いくよ孝――――》


大きく息を吸って、孝にも聞こえるように…空に響くように叫ぶ。



「伸‼」


さよなら…じゃないね。また会おうね、孝。


私もあなたを愛していました。




fin