響け、空に―


そして、学校から少し離れたところで手を離した。


笑美子は顔が真っ赤になっている。

相当恥ずかしかったらしい。


―まぁ、廊下を歩いてたら手を繋いでるのを見て騒いでる奴らがいたからな。


「…っもう!!離してって言ったのに!!」


「言ったか?聞こえなかったよ。」


「…嘘!!にやにやしてるじゃん」


普通の顔をしていたはずなのに…そんなににやけてたか。



顔を慌てて隠すと呆れた声で笑美子が

「渋谷、行くんでしょ?ほら、早く!!」


と駅に入っていった。

「お、おう!!」

俺もそのあとを追いかけて、渋谷に向かった。