「はぁ…」
俺はのろのろと屋上に向かった。


「陽介〜?」
屋上に着いたものの陽介の姿が無い。


「はぁ…どこ行ったんだよ。」

俺は手すりにもたれた。


すると屋上のドアが開く。

「陽介!!どこ行っ……てた……」
そこに居たのは陽介ではなく、


――彼女だった。


「なん…で…」


「ちょっとは…私の話も聞いてよ!!」

そう言って彼女は肩を小さく震わせた。


「………へ?」


「谷川君……絶対に勘違いしてる。


陽介と私は、谷川君が想像してるような関係じゃない!!



私は…谷川君のことが好きなんだから!!」