「黒木。」 名前を呼ばれた気がした。 気のせい…かな。 そう思った時だった。 「黒木!」 気のせいじゃなかった。 驚いて、声が出なかった。 「黒木も来るだろ?忘年会。」 山崎がうちに話しかけてくれてる。 嘘。 あり得ない。 「あ…。」 「来いよ?待ってるから。」 山崎は笑顔でそう言った後、友達の輪の中に帰ってった。 誘われた。 誘われた。 山崎に誘われた。 夢みたい。 胸の辺りがほっこりと温かくなって、苦しくなった。 .